開発事例 コスト削減と厨房の省力化に成功。『カレーうどんのだし』
※この事例は顧客情報への配慮から、一部のディテイルを変更して紹介しています。
イントロダクション
現代においてコスト削減は多くの企業にとっての課題です。飲食業界も例外ではありません。しかし、難しいのは飲食店がコストを下げることは、そのまま味の低下につながってしまうことがあることです。この事例はコスト削減も実現しつつ、なおかつ味の工場につながった事例です。この店舗は単に原材料価格を下げるだけでなく、だしをとる時間を短縮することにも成功しました。
お悩み ―勝利の方程式が崩れている
その経営者はカレーうどんの専門店を開業したいと考えていました。すでに高級志向のそば屋を1店舗経営しています。店舗運営のノウハウには自信があります。ただし、自分が考える理想のだしを取ろうとすると、客単価×客数-(FC(food costs=原材料費)+LC(labor costs=人件費))のバランスがちょっと崩れているようにも感じます。それでも、だしで妥協はしたくないはないのです。
きっかけ ―他業態の知見を借りる
経営者は既存の店舗にだしを供給している節辰商店に相談しました。節辰商店は高級店・専門店に強い業者ではありますが、一般の給食業者やドライブインなどとも取引があるため、なんらかのヒントが得られることを期待しました。経営者の要望は大きく3つ。「カレーに負けないだし」「コスト」「だしの抽出時間」の短縮です。
解決策 ―すっごい速いよ
提案は各種節類の破砕や粉を使っただしでした。特に粉末煮干の粉を多く使用することでコストを下げました。煮干のにおいがどうかな、と経営者は思いましたが、カレーと合わせるとカレーのにおいが圧倒的で、気になりませんでした。むしろ隠し味的な効き方をしているようにも感じます。そして何よりも驚いたのはだしの抽出時間の早さです。だしを取り始めた瞬間にそれはわかりました。
その後 ―「勝ちパターンを捨てなければ負けないんです」
このカレーうどん店は好調です。利益は厳密に見積もった上で、味に妥協しなかったことが勝因だと語ります。また、節辰サイドから言うとこの商品はコストと抽出時間の早さの面から、様々な用途があることがわかりました。今ではこのお店だけではなく、介護施設や社員食堂など様々な業態で利用されています。